がん診療支援システム

がん診療支援システム(がん情報ネットワーク)概要
多地点テレビ会議システムによるカンファレンス予定
テレパソロジー

 がん診療支援システム(がん情報ネットワーク)は1994年の3月に国立がんセンターを中心とする国立病院6施設に導入された。その後、このネットワークは全国がんセンター協議会加盟の施設に広がりを見せ、現在16施設で運営されている。国立がんセンター中央病院、国立がんセンター東病院、国立札幌病院、国立呉病院、国立病院四国がんセンター、国立病院九州がんセンター、青森県立中央病院、岩手県立中央病院、宮城県がんセンター、茨城県立中央病院、千葉県がんセンター、愛知県がんセンター、埼玉県がんセンター、新潟県立がんセンター新潟病院、大阪府立成人病センター、山形県立がん・生活習慣病センターが参加する施設である。このコンピューターネットワークは国際標準であるTCP/IPプロトコールを採用し、INS1500(384Kbps) とフレームリレイ(64あるいは128Kbps)の2種の回線を有するネットワークであり、インターネット接続を可能としているだけでなく、様々なカンファレンス、セミナーに活用されている。

 まず、インターネット接続により電子メール、telnet、ftp、wwwなどのアプリケーションが活用できるようになり各医局の医師のデスクの上まで配線されたネットワークを通じて種々の連絡、文献検索、情報収集が容易にできるようになった。また、ハイビジョン画像入力機器(顕微鏡、内視鏡、X線フィルム、35mmスライドなど)、表示・投影装置を備えていることにより院内外のハイビジョン画像を使ってのカンファレンス、研究会に活用され、さらにテレビ会議システムをも併用することにより多地点カンファレンスも可能となった。後者のためにハイビジョン画像先送りページめくり方式を開発しハイビジョン画像を前にしたリアルタイムの討論も実現した。このシステムの完成した1995年6月から始まったカンファレンス、セミナーではがん診療に関係する最新の話題がとりあげられ、また症例検討などを含めて年間100回以上のカンファレンスが開催され、医師のみならず、看護、薬剤、臨床検査、放射線部門への広がりもみせている。

 ハイビジョンは最近では衛星テレビ放送も軌道に乗り、その画像の美麗さには定評のあるところではあるが、これを医療現場特にテレメディシンの世界で実現することは困難さを伴う。現在のインフラストラクチャーの下で静止画像1枚が5.6MBもあるハイビジョン画像データをやり取りすることは転送に過大な時間がかかり現実的ではないと考えられるところもあった。さらに多地点を結ぶとなるとほとんど不可能に近いと考えられた。しかし、われわれはこれをハイビジョン画像ファイルをまとめてカンファレンスの開始前に参加各施設のワークステーションにftpコマンドを使って転送し、カンファレンス最中にファイルを開きスクリーン上に投影させる小さなコマンドを各地に送る、いわゆる先送りページめくり方式の開発によりスムーズに実現させた。カンファレンス参加者はこれによりどこの施設にいてもストレスなく同時に同じハイビジョン画像を目の前にして発表を聞き、討論することが可能となった。


 カンファレンスなどの企画・運営はがん情報ネットワークプログラム委員会(委員長:野村和弘国立がんセンター中央病院長)により行われている。ネットワークの管理・運営は国立がんセンター研究所がん情報研究部をはじめとする各施設の医師などのスタッフにより行われている。札幌市内、近郊の方でメディカル・カンファレンス、テレイメージ・カンファレンスなどに参加を希望される方はご連絡ください。北海道以外の方は各地の病院にお問い合わせください。

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